千葉市は千葉県の中央に位置し、県内幹線道路や鉄道の起点、情報通信網まで含め、県の要衝地であり首都圏で緑と水辺の都市宣言も行う自然豊かな都市です。千葉市の産業全般を見ると、小売やサービス業など第三次産業が中心となっています。同じく、幹線沿いにある横浜市や川崎市、さいたま市のような都市とはまた違う地域特性を活かした産業に対する環境づくりを課題として掲げているのも特徴です。千葉市で起業するなら、取得できる助成金や補助金の存在を知っておきましょう。起業したばかり、新しいことにチャレンジしたいが資金不足で断念するしかない企業もあるはずです。資金不足でチャンスを逃すのは、非常にもったいないでしょう。千葉市で取得できる助成金や補助金について解説します。
目次
男性の育児休業取得促進奨励金
目的
子育て世帯の仕事と育児の両立支援。
対象企業や事業
対象となる男性労働者は、条件を満たさなければなりません。ひとつ目は支給対象事業主に雇用されている千葉市在住の男性労働者。養育する子は3歳未満で、勤務の必要がない日を除き連続する10日以上の育児休業を取得し、職場に復帰後1ヶ月以上勤務していること。市税の未納付がない。ふたつ目は対象の事業者の要件です。常時雇用する労働者が、300人以下の企業。千葉市内に事業所を有する。雇用保険の適用事業主。労働協約または就業規則で育児休業制度を設けている。市やマスメディアの取材広報に協力するよう務める。市税の納付がないこのように、取得のためには各条件を満たす必要があります。
助成金額
10日以上育児休業を取得した男性労働者の内で要件を満たす者で5万円。要件を満たす事業主の内、20万円です。(ひとりにつき)
イクメンという言葉が生まれたように、男性も育児に参加することが推奨される時代となりました。一方、育児と共に仕事もしなければならない現実と板挟みとなっている状況です。この場合、企業が男性の育児参加を推奨することが解決手段のひとつかもしれません。千葉市では、中小企業でも育児休業の取得ができるよう奨励金制度を設けています。働きやすい職場環境は、結果的に企業の評判アップも期待できるでしょう。
中小事業者向け省エネ設備等導入促進事業補助金
目的
千葉市地球温暖化対策実行計画改定の個別政策として掲げた『工事等における省エネ支援』の推進。産業部門、業務部門での温室効果ガス排出目標達成を図る。
対象企業や事業
千葉市内で事業を行う中小事業者。高効率な省エネルギー機器の導入のための費用を一部助成。高効率空調、ヒートポンプ、ボイラー、エネルギーマネジメントシステムなど。
助成金額
H30年度の補助率は経費の1/3。上限額100万円。申請状況により、予算残額で交付する可能性もあります。
千葉市は、産業部門、業務部門で温室効果ガス排出削減を目標に掲げています。達成するには、中小企業に協力してもらわなければなりません。設備の更新、導入も行う必要があります。中小企業にとっては、大きな負担となるのは間違いありません。千葉市では、一部費用を助成することで目標達成を目指しているのです。
「そもそも助成金って何?」「個人事業主でももらえるものなの?」という疑問をお持ちの方はこちら!助成金の制度や仕組みについてわかりやすく解説しています!
助成金とは?対象者や受給条件・申請の方法まで徹底解説中小企業人材育成研修費助成事業
目的
人材育成の機会の拡大。事業活動活性化。補助対象講座を実施する団体も産業界のニーズを把握でき、指針となる。
対象企業や事業
市内中小企業者が対象。ポリテクセンター千葉やポリテクカレッジが実施する各種能力開発セミナー及び、市内大学が実施する企業向け研修、千葉商工会議所実施のビジネススクール受講料。
助成金額
中小企業者1社あたり補助対象事業経費×1/2。上限5万円まで。
千葉市内の中小企業の活性化や産業振興には、優秀な人材が必要不可欠です。従業員や経営者が高レベルの技術や技能、知識を取得するには研修も必要となりますが、研修費用は安くありません。千葉市は研修費用の一部を助成することで、人材づくりを進めています。
自主企画事業補助金
目的
地域の多様な主体による地域活性化の視点に基づいた自主的な取り組みへの支援。地域課題やニーズへの対応。自治意識を高め暮らしやすい生活が可能な地域の形成を目指す。
対象企業や事業
町内自治会、ボランティア団体、市民活動団体、NPO法人や商業団体など。対象は地域づくりの活動、区のテーマに基づいた地域づくり活動。
助成金額
補助率は補助対象経費から当該補助金以外の収入額を控除した金額の10/10。上限ですが、地域づくり活動支援事業だと単年度事業20万円/年。継続事業(最大3年間)30万円/年(補助対象期間内において50万円)区テーマ解決支援事業も同じ補助率と補助金額。地域拠点支援事業は、補助率が大学などとの連携の場合、10/10。その他1/2。上限は家賃補助が120万円で月額10万円。最大で3年間。改装費及び事業開始経費補助は50万円。一事業につき1回。初年度に限られます。
千葉市を活性化させるには各地域からコツコツはじめるのもひとつの方法です。中央区地域活性化支援事業は、各地域の主体的な取り組みに対し活動資金の支援を行います。少子高齢化が叫ばれる昨今、自治体から盛り上げるのもよい作戦でしょう。
緑化推進協議会事業補助金
目的
地域環境の保全や緑豊かなまちづくり推進。地域社会の発展への寄与。
対象企業や事業
千葉市緑化推進協議会。園芸講習会や花壇コンクールへの協賛、イベント参加などの費用の一部が対象。
助成金額
平成30年度予算では9万3千円
千葉市は緑と水辺の都市宣言をしているように緑豊かなまちづくりを目指しています。緑化推進協議会は昭和53年に設立し、会員相互が連携し緑を通した地域貢献を行っている団体です。
まとめ
千葉市にも多くの助成金や補助金が設けられています。『補助金の見える化』という趣旨で、補助目的や期待する効果など一覧にホームページなどで公表も行っています。千葉市で起業するとき自分の業態に合ったものもあるかもしれません。千葉市のホームページなどぜひチェックしてみてください。他にも、起業支援も積極的に行っています。千葉市に限らず、起業時、十分な資金を持っている人はあまりいないでしょう。助成金や補助金を利用しない手はありません。