事業者向けの助成金や補助金は、全国一律で行われているものから、地方自治体独自のものまであります。そのため、全国的な補助制度だけでなく、自治体独自の助成金や補助金制度をチェックしてみてはいかがでしょうか。
新しい事業や施策を始めるときに利用できるものがある可能性があり、助成金や補助金によって、事業運営がしやすくなる可能性も高まります。特に自治体独自の助成金や補助金は一般的なものから特徴のあるものまでさまざま。
こうしたことから、今回は、神奈川県にある横須賀市で事業をしている事業者を対象とした、助成金や補助金制度についてみていきましょう。
ISO等認証取得促進補助金
ISO等認証取得促進補助金とは、ISO9000シリーズやプライバシーマークなど各認証を初めて取得する中小企業を対象に、対象経費の補助を行う制度です。
ISO規格とは、国際的に通用する規格で、品質だけでなく、事業活動などのマネジメント関連を対象とするものもあります。具体的には、環境保護などを目的として事業活動を管理するISO 14001や個人情報をきちんと管理するシステムを構築するプライバシーマークなどです。
横須賀市は、海に面している県であり、京浜工業地帯の一部をなしているため、工場関連も多く環境には敏感な地域でもあります。こうしたことから、ISO14001を取得しようと考えている事業者にとっては、補助金を利用して、取得の可能性が高めることができるのです。
なぜならば、これらISO関連の認証を取得するためには、コンサルタントからの指導を受けたり、内部監査委員の養成が必要だったり、さまざまな対策が必要になり、そのための費用も多くかかるからです。
中小企業にとっては、日々の事業運営のための資金だけで、認証を得るための資金について余裕がないかもしれません。そのため、補助金の支給を受けることで、ISO規格などの認証を受けやすくなるのです。
商店街にぎわいづくり事業補助金
商店街にぎわいづくり事業補助金は、商店街を活性化させるために行う経費の一部を補助する制度です。
対象事業としては、以下の5つがあります。
- にぎわいづくりイベント事業
- 集客力向上モデル事業
- 商店街空き店舗対策事業
- 商店街地域連携共同事業
- 商店街地域資源活用事業
たとえば、商店街で祭りやイベントを行うにあたっては、道具や景品などの経費がかかりますが、これらの一部を補助するのです。
さらに、商店街の空き店舗対策のために、新規出店を目指す事業者に対して安い使用料で場所を提供、開業支援を行う制度になっています。
そのため、支店を出したいけれど店舗の賃料がネックになって、なかなか事業を拡大することができない、という経営者にとっては、この制度を利用すれば、事業を拡大できる可能性が高まるのです。
「そもそも助成金って何?」「個人事業主でももらえるものなの?」という疑問をお持ちの方はこちら!助成金の制度や仕組みについてわかりやすく解説しています!
助成金とは?対象者や受給条件・申請の方法まで徹底解説ものづくり技術開発促進事業補助金
ものづくり技術開発促進事業補助金とは、新製品や新技術に対する研究開発や、これに伴って新しい事業に転換しようとしている事業者に対して、その経費を補助する制度です。
対象は、横須賀市内の工業系地域などで製造業に属する事業を主に営んでいる中小企業者になります。この補助金は、上限200万円と、かなり高額ですが、事業計画の内容が審査された上で、補助金対象企業が決定されるようになっていますので、注意が必要です。
ものづくり技術設備支援事業補助金
ものづくり技術設備支援事業補助金とは、「ものづくり技術開発促進事業補助金」の対象になった新製品や新技術を利用した新しい製品や新しい分野へ進出する際に、必要な設備などの経費を一部補助する制度です。
そのため、ものづくり技術開発促進事業補助金の対象となった事業者が対象になっています。上限は500万円と高額ですが、一度この制度の補助金を受けた場合、同一の対象事業で2年間は申請することができなくなるため、申請には注意が必要です。
横須賀市で既に事業を始めている人も対象に
横須賀市は、東京に比較的近い場所に位置しており、工場も多いため、製造業に関する補助金が充実していることが分かりました。
他方、商店街の活性化のための補助金制度もあり、空き店舗対策として、その空き店舗に新規出店する事業者への補助もあります。そのため、事業を拡大するために支店などを出したいと考えていたりしている事業者にとって利用しやすい制度といえるでしょう。
ISO規格は、国際化社会に向けて、ニーズが高まっているため、取得したいと考えている事業者にとっては、メリットのある補助金制度になっています。該当するものがある場合、ぜひ詳細を確認してみてください。