店舗における火災リスクというのは、様々なリスクの中でも代表的なものであり、さらに発生の可能性も非常に高いリスクです。しかし皆さんは「火災リスク」について正しく理解できているでしょうか?

店舗で火災が発生した場合、店舗の焼損だけでなく二次・三次被害も経営者の皆さんに降り掛かってくる可能性があります。今回は、火災に関連するリスクについてご紹介していきたいと思います。

年間どれくらいの被害が出ているのか

近年は家庭用のIHキッチンなどが普及したこともあって、火災の発生件数は年々減少傾向にありますが、それでも平成28年には年間で36,773件の火災が発生しています。そのうちの60%近くが店舗や家庭で発生した所謂「建物火災」で、消防庁の資料によると1年間で20,964件の建物火災が発生しています。

交通事故による重傷者が34,940人であることを考えると、決して無視できる数字であるとは言えませんね。特に飲食店のように火を扱うような店舗ではなおさらです。また、火を扱わないからといってリスクがないわけではありません。

火災の原因として多いものは、以下のような要素になっています。

  • 放火
  • タバコ
  • 焚き火
  • コンロ
  • 電気系統からの発火
  • ストーブ

この中で最も多いのが放火による火災です。コンロなどからの火災はむしろ少ない方——そうです、火災リスクというのは飲食店に限らないのです。

火災によって発生するリスク

では、店舗で火災が発生すると事業者はどのようなリスクを負う必要があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

店舗の焼損

まず誰もが想像するのが店舗の焼損による被害。賃貸である場合は大家さんに損害賠償を支払う必要がありますし、苦労して工面した経費で購入した設備も使えなくなってしまうかもしれません。

もちろん、状況によっては売上金も全て燃え尽きてしまう可能性もありますね。耐火金庫などを購入している場合は最悪の事態というのは免れることができるかもしれませんが、何も対策ができていない場合は何もかもが燃えてしまいます。

営業が不可になる経済的リスク

次に店舗が焼損してしまい使えなくなった場合、営業ができなくなりますから、1店舗だけで運転している場合は、一切の収入がなくなってしまいます。店舗オーナーである皆さんなら言わずもがなだと思いますが、新しく店舗を出すためには本当に時間とお金がかかります。

火災が発生してそこからイチから立て直すのは非常に困難だと言えるでしょう。さらに賠償金などを支払う必要があるのですから、経済的なリスクは相当大きなものになってしまいます。

近隣への損害

特に住宅地や繁華街などにお店を構えている場合、自分の店から出た火が他の建物に飛び移ってしまう可能性があります。——火が燃え広がれば広がるほど賠償金も大きくなっていきますから、それだけ経済リスクも大きくなります。

従業員やお客様への損害

火が被害を与えるのは建物だけではありません。皆さんや従業員、お客様、ならびに近隣住民や他の店舗にまで被害を与える恐れがあります。考えるだけでゾッとしますが、自らの不注意が原因で人の命を奪ってしまったという事実は様々なリスクを招きます。精神的なストレスももちろんかかってくるでしょうし、慰謝料請求による経済的なリスクもそうです。

火災リスクを管理しよう

上記でご紹介した以外にも様々なリスクが考えられますが、火災というものは発生させないように細心の注意を払う必要があります。完全にリスクを0にすることはできませんから、もし発生したとしても、被害を最小限に抑えるための備えをしておく必要があるのです。

以下では火災リスクを低減させるための方法をご紹介しいておきたいと思います。

火災時のオペレーションを明確にしておく

火災が発生したときに最も怖いのはパニックです。人はパニックを起こすととんでもない行動をしてしまうことがあります。このため、少なくとも従業員だけでも冷静な行動ができるように火災時を想定してオペレーションを事前に想定しておく必要があります。要するにシナリオを構築し、防災訓練を行うのです。

火災が発生したときに、「まず何をするか」ということを事前にインプットしておくだけでもいざその場に出くわしたときに対応が変わってきます。より具体的に火災発生時のストーリーを再現し、適切なオペレーションを取れるように対策しておきましょう。

設備投資

最近は様々な製品が出回っており、例えば排煙システムやスプリンクラーのような設備投資を行っておくことで被害を最小限に抑えることができるかもしれません。

改めて火災時にどのようなことが起こり得るかシナリオを建ててリスクを回避することができる設備を設置しておくようにしましょう。

保険の加入

被害を最小限に抑えたとしても、被害が出ることに変わりはありません。特に創業間もない頃というのは資金が足りずちょっとした被害でも経営が傾いてしまうことがありますので、長期的な経営を目指すのであれば、できる限り保険に加入しておくことをおすすめします。

ただ火災保険に加入するだけでなく、従業員やお客様に与える被害を考えて店舗の営業形態に応じて適切な保険に加入するようにしておきましょう。

まとめ

火災リスクは店舗を経営していく上でとても大きなリスクの一つです。リスクは適切に管理して、できるだけ発生しないように、発生しても被害を最小限に抑えるための備えをしておきましょう。

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