個人も法人も、起業するためには手順を踏まなければなりません。個人でお店を経営しようと考えても、すぐには営業を開始できません。また複数人が参加して会社を設立する場合、個人事業とは異なる手続きが求められます。そこで今回は、それぞれ必要となるステップについてご説明します。

1.個人で起業する時に必要な手続き

個人で起業する場合でも必要となるのが、資金です。手元に十分なお金がなければ、融資などを受ける必要があります。しかし、理由もなく融資は受けられません。まずは事業計画書の作成に取りかかってください。

事業計画書の作成

事業計画書を作成する際には、まず事業を行う動機から考えます。つまり、起業計画の理由や事業を行う意味を明確にします。

たとえばパン屋を始めるなら、「パンの美味しさを伝えたい」などの理由が考えられます。また開業する意味として、「この地域にパン屋がない」あるいは「大規模な災害時にも経営を続けられるスタイルのパン屋が必要」などが挙げられます。

事業の動機を理解してもらえれば、資金も調達しすくなるでしょう。また、国や自治体による支援も受けられるかもしれません。

資金の調達

開業資金を調達する方法には、大まかに金融機関から融資を受ける、あるいは行政機関や企業に補助金・助成金を申請するという2種類があります。

前者は比較的に厳しい条件はなく、審査に通ればすぐに用意してもらえます。時間を要しませんから、急いでいる時にはとても便利です。しかし、あくまで借り入れですから返済方法などを考えなくてはいけません。

それに対し後者は給付型ですので、返済の必要はありません。しかし申請内容の審査などがあり、必ずしも受け取れるとは限りません。また実際に出費した内訳を申請しないと給付されませんから、急にお金が必要になっても手元には届きません。

それぞれメリットとデメリットがありますから、その点を考慮して上手に活用することをおすすめします。

2.複数人での起業!有限会社がダメなら合同会社を作ろう!

会社を設立する場合、資本金や初期費用の節約は欠かせないでしょう。かつては有限会社という組織形態がありましたが、現在では法律が改正されたため設立できません。しかし、新たに考えられた合同会社という方法であれば出費を安く抑えられます。

合同会社の特徴とメリット

合同会社とは法人組織の一種ですが、通常の株式会社と異なり出資者が経営者も兼任する特徴を持っています。2006年に会社法が改正され、新たに設立できるようになった組織形態のひとつです。

合同会社は、多くの資本金を用意しなくても設立可能です。公証人役場の定款認証も必要ないため、時間もかかりません。また「法人格」を与えられますから、株式会社と同じく社会的な信用を獲得できるメリットもあります。

基本的な手続き

複数人が参加して合同会社を設立する時は、まず会社名と本店所在地を決めるとともに事業目的を考える必要があります。また、参加者から代表社員や業務執行社員として勤務する人を選出し、組織の構成を決定。加えて、資本金の額と事業年度(決算時期)についても話し合います。

これらの内容が決まったら、会社名や事業目的に問題がないか確認してもらうために法務局へ行きます。印鑑証明書も必要で、あらかじめ役所で取得しておきます。その際、印鑑登録を済ませた印鑑でなければ証明書は発行されません。

つぎに、会社の規則がないと運営に支障が出ますから、定款を作成します。各種の手続きを行うため、会社の印鑑も用意しましょう。必要な印鑑は、一般的に代表印・銀を行印・角印の3種類です。また各社員は資本金を指定の口座に払い込み、代表社員は払込証明書を発行します。

一通り作業を済ませたら、最後は各種の登記書類を作成して設立登記の申請を行います。登記書類には、ここまでに取り決めた内容などを記載。申請手続きは、本店が所在する地域の法務局で行います。

3.会社設立の資本金は1円でも良い!?妥当な額は?

法律の改正により、現在では起業が容易になりました。資本金を準備する負担を軽減するために、最低資本金制度も撤廃されました。資本金1円でも起業できますが、会社の信用度などを考慮すると現実的とは言えないでしょう。

資本金の妥当な金額については複数の意見がありますが、会社設立のために平均500万円が用意されていると総務省は報告しています。その内訳は資本金が300万円、開業費などが200万円です。また設立時には各種の手数料が発生するため、最低でも6万円は準備金として必要になると言われています。

4.保険に税に登録に…起業後にも残っている手続き

無事に起業しても、すべて完了というわけではありません。たとえば、保険・税金・会社の印鑑証明に関連した手続きが残っています。

各種保険への加入

会社は、基本的に社会保険へ加入しなければなりません。保険によって担当が異なり、たとえば厚生年金と健康保険は年金事務所、労災保険は労働基準監督署、雇用保険はハローワークにおいて手続きします。

開業届・設立届の提出

個人で起業したら開業届、会社であれば法人設立届を税務署に提出します。また節税対策として、所得税の青色申告をおすすめします。最高で65万円の特別控除などいろいろな特典を受けられるからです。その他に、給与の支払いや源泉徴収に関する届け出や申請が必要になる場合もあります。

印鑑カードの取得

設立登記を申請する際、法務局に提出する書類のひとつに印鑑届出書があります。手続きを済ませると、届け出た会社の印鑑カードが用意されます。このカードを使わないと会社の印鑑証明書を取得できません。法務局の担当窓口で交付の申請手続きを済ませておく必要があります。

おわりに

起業する場合、個人と法人ともに事業計画は必須です。資金調達のためにも、事業の目的を明確にする必要があります。それに加えて、合同会社は会社名や定款を決めて会社の印鑑も用意します。これらに基づいて各種の登録書類を作成し、管轄の法務局において登録申請を行う流れです。無事に起業できたら税務署に開業届もしくは設立届を提出。合同会社は印鑑カーを取得が必要です。これらのステップをしっかり踏まえて起業に臨みましょう。

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