パン屋を開業するために必要な許可や資格

パン屋を開業するために必要な許可や資格

目次

  1. パン屋を営業するために必要な資格
  2. パン屋を営業するために必要な許可
  3. 事前に保健所に相談しよう

パン屋を開業するには、許可や資格を取らなければなりません。また、パン職人として持っておいたほうが良い資格もあります。パン屋を開業し、運営するための十分な資金を持っていても、必要な許可をとらなければどうしようもありません。

開業しても、多くの人に来店してもらうには、競合店にない強みや特徴も必要です。そのために、持っておきたいのが強みとなる特別な資格でしょう。パン職人自体は、今すぐにでも「自分はパン職人」と名乗れば誰でもなれます。しかし、開業と経営は、店さえ作れば開業し運営してもいいというものではありません。許可なく開業し、調理パンや菓子パンを販売すれば、違法と判断されて経営どころではなくなります。パン屋の開業にあたり、必要な資格や許可を理解していればなにも怖くないのでチェックしておきましょう。

パン屋を営業するために必要な資格

パン屋を開業するために必須となる資格が食品衛生責任者です。食品関係の営業をするには、許可施設ごとに食品衛生責任者を設置しなければならないことが、食品衛生法施工条例により定められています。

ただ、経営者自身が食品衛生責任者にならなければならないといわけではありません。営業自体は、許可施設ごとに食品衛生責任者を1名置いておけば大丈夫です。しかし、雇用の場合、なにかしらの事情で食品衛生責任者がいなくなると営業できません。そのため、経営者自身も持っておいたほうが良いでしょう。

しかし、食品衛生責任者になること自体はむずかしくなく、6時間以上の養成講習会を受講するだけでなれます。具体的な内容は、公衆衛生学、衛生法規、食品衛生学です。東京都の場合『一般社団法人東京都食品衛生協会』が食品衛生責任者養成講習会を行っていますから、チェックしてください。

ただし、栄養士、調理師、製菓衛生師、と畜場法に規定する衛生管理責任者、と畜場法に規定する作業衛生責任者、食鳥処理衛生管理者、船舶料理士、食品衛生管理者や食品衛生監視員となることができる資格を有する者などは、受講しなくても食品衛生責任者になれます。一方、必須ではないが、パン屋を経営する際に集客という部分で強みとなる資格として、パン製造技能士、パンコーディネーター、パンシェルジュ検定、製菓衛生士、菓子製造技能士があげられるでしょう。

この中で、パン製造技能士、製菓衛生師、菓子製造技能士は国家資格です。一方、パンコーディネーターやパンシェルジュ検定はビジネス資格となり、メディアを活用する人や、インフルエンサー的な立場で集客を目指したい人は取得しても良いでしょう。

パン屋を営業するために必要な許可

パン屋を開業するために必要な許可も複数あります。その中で必須なのが、飲食店営業許可です。パン屋は調理パン等の製造にあたり、食品衛生法に基づいて保健所による飲食店営業許可が必要となります。

ただし、パンをお店で製造するのではなく、別業者が作った商品を仕入れて販売するような業態だと、食品等販売業の許可でも大丈夫な場合も。また、仕入れる場合やパンの種類により、各自治体で必要な許可や届け出が異なるので注意してください。

例えば、東京だと業者から仕入れたサンドイッチを販売するには食品等販売業の許可が必要です。しかし、神奈川だと食品ごとに届け出が定められており、サンドイッチは食品販売業の届け出、菓子パンの販売には菓子販売の届け出をしなければなりません。

また、ある自治体では、菓子製造許可が不要とされているが、違う自治体だと菓子パンとサンドイッチのような調理パンを販売する場合、個別に許可などの取得が必要なケースもあります。複雑なので、それぞれの自治体のルールはどうなっているかは保健所に問い合わせてみてください。さらに、乳製品の販売にも、乳類販売業許可、バターやクリームをお店で製造するならその他製造許可を取らなければなりません。他にも、あん類製造業、アイスクリーム類製造業、ハムやソーセージを使っているなら、食肉製品製造業、マーガリンまたはショートニング製造業、魚肉ねり製品製造業、ソース類製造業、製菓材料等製造業など、本当に多種多様な営業許可が必要となるのでチェックしてください。

事前に保健所に相談しよう

パン屋の開業は、飲食店営業許可と菓子製造許可、2種類の許可を取得しなければなりません。どうして2種類必要になるのか? 理由は、保健所の基準でサンドイッチのような調理パンと菓子パンでは、異なる扱いになっているからです。

調理パンは、パンを焼いたあと調理加工が必要となります。しかし、ジャムパンや揚げパンでも焼いたあとで砂糖をかけるなど加工しています。しかし、菓子パンという判断です。また、ピザパンは、具材と一緒に焼き上げるので菓子パンと考えられるかもしれませんが、使用する具材により、調理パンと判断される場合もあります。他に、留意したいのは『1施設1許可』のこと。営業許可は通常、1施設1許可です。本来は、菓子パンと調理パンを出したいなら別の施設に分け、それぞれ許可を取らなければなりません。

しかし、パン屋は、調理パンを製造するための飲食店営業許可と、菓子パンを製造するための菓子製造許可、2種類の許可の取得が認められています。注意点として、パンを製造販売し、同時にお弁当も売る場合。そのようなお店だと、自治体次第で施設を分けなければなりません。ただし、ローカルルールもありますから、どんなパン屋を開業するかはっきりとさせたあと、どんな許可が必要となるかまずは保健所に相談することをおすすめします。

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