これから従業員を雇用しようと考えている方や、もっと社員のモチベーションを上げたいと考えている会社や中小企業を補助成する「助成金」という制度をご存知でしょうか?
この記事では、個人事業主の方向けに助成金とは何なのか?何をすれば助成金が受け取れるのかについて解説していきたいと思います!

助成金とは?

助成金とは、国や地方自治体から支給される返済義務のない支援金のことです。助成金と似たようなものに「補助金」というものがありますが、補助金と助成金には違いがあります。

具体的には、以下の3つの違いがあります。

  • 審査の有無(確実に受け取れるか受け取れないか)
  • 利用目的が限られているか、自由か
  • 外部機関に委託できるか、できないか

助成金と補助金の違い

以下では、それぞれの違いについて解説していきたいと思います。

1.審査の有無

助成金や補助金は、誰もが受け取れるお金であっては意味がありません。どちらも特定の条件を満たしている場合に受け取れる資金になります。

結論から申し上げると、助成金のほうが簡単に受け取ることができます。なぜなら、補助金は申込みをした会社の全てが受けられるのではなく、申し込みをした会社から数社に適用される資金だからです。つまり、資格要件に当てはまっていたとしても、蓋を開けてみないと資金を補助してもらえるかどうかは分からない不確実性を持っているのです。

一方で、助成金は資格要件を満たしていれば基本的に誰でも受け取ることができる資金になります。助成金の資格要件に関しては、種類ごとに異なったものになりますので、このあたりは後ほど解説していきたいと思います。

2.利用目的

利用目的とは、支給されたお金をどのように利用するかというものです。補助金も助成金も基本的に後払いになるのですが、受け取るために必要な書類が異なります。

補助金の場合は、「事業にお金を使ったことを証明する書類」が必要になります。つまり、「●●のために△△を××円で購入しました」ということを申請する必要があります。
一方で、助成金は、「資格要件を満たすことを証明する書類」が必要になります。そのため、「●●ということをしました」と照明できるものがあればOKなのです。

極端な話ですが、60万円の助成金に対して20万円しか利用しなかったとしても、残りの40万円は自由に利用することができるのです。

3.外部機関に委託できるか

助成金は、社会保険労務士の申請代行が可能です。一方で、補助金は事業主による申請が必須となります。
もちろん補助金の申請までであれば、行政書士や経営コンサルに委託してアドバイスをもらうことができますが、申請には事業主本人が動く必要があります。

補助金でも助成金でも「提出書類が全て労働関係諸法令に違反していない必要がありますので、専門知識を持っていない事業主本人が申請を行うと、何かしらの間違いが起こってしまう可能性があります。
また、事業主本人が申請のための書類の整備などに時間が取られてしまい、本業がおろそかになるケースも考えられます。そのため、言い方は悪いかもしれませんが、確実でお手頃なのは助成金といえるでしょう。

個人事業主が受け取れる助成金にはどのようなものがある?

では、個人事業主が受け取れる助成金の中にはどのようなものがあるのでしょうか?以下では受給要件とともにいくつかピックアップしてご紹介していきたいと思います。

トライアル雇用助成金

トライアル雇用助成金は、ハローワークなどから一定期間以上従業員を雇用した場合に支給される助成金です。
受給要件は、厚生労働省の公式HPに記載されている以下の要件を全て満たすことです。

(1) 対象労働者がハローワーク、地方運輸局(船員となる場合)または職業紹介事業者(以下「ハローワーク・紹介事業者等」という。)の職業紹介の日(以下「紹介日」という。)において、次のイ~ニのいずれにも該当しない者であること。

  イ 安定した職業に就いている者

  ロ 自ら事業を営んでいる者又は役員に就いている者であって、1週間当たりの実働時間が 30 時間以上の者

  ハ 学校に在籍している者( 在籍している学校を卒業する日の属する年度の1月1日を経過している者であって卒業後の就職内定がないものは除く。)

  ニ トライアル雇用期間中の者

(2) 次のイ~ヘのいずれかに該当する者

  イ 紹介日において就労の経験のない職業に就くことを希望する者

  ロ 紹介日において学校を卒業した日の翌日から当該卒業した日の属する年度の翌年度以降3年以内である者であって、卒業後安定した職業に就いていないもの

  ハ 紹介日前2年以内に、2回以上離職又は転職を繰り返している者

  ニ 紹介日前において離職している期間が1年を超えている者

  ホ 妊娠、出産又は育児を理由として離職した者であって、紹介日前において安定した職業に就いていない期間(離職前の期間は含めない。)が1年を超えているもの

  ヘ 紹介日において就職支援に当たって特別の配慮を有する次のa~hまでのいずれかに該当する者(※1)

a 生活保護受給者

b 母子家庭の母等

c 父子家庭の父

d 日雇労働者

e 季節労働者

f 中国残留邦人等永住帰国者

g ホームレス

h 住居喪失不安定就労者

(3) ハローワーク・紹介事業者等に提出された求人に対して、ハローワーク・紹介事業者等の紹介により雇い入れること

(4) 原則3ヶ月のトライアル雇用をすること

(5) 1週間の所定労働時間が原則として通常の労働者と同程度(30時間(上記(2)d、gまたはhに該当する者の場合は20時間)を下回らないこと)であること

上記条件に当てはまれば、最長3ヶ月間、最大12万円の助成金を受け取ることができます。(※対象者が母子家庭の母、あるいは父子家庭の父である場合は最大15万円になります。)

人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、制度要件を満たせば最大120万円の支援金を受け取ることができる助成金制度です。
従業員に対して指定の職業訓練を受けさせることによって受け取ることが可能です。

助成メニューは以下の通りです。

I 特定訓練コース
・職業能力開発促進センター等が実施する在職者訓練(高度職業訓練)、事業分野別指針に定められた事項に関する訓練 、
専門実践教育訓練、生産性向上人材育成支援センターが実施する訓練等
・採用5年以内で、 35 歳未満の若年労働者への訓練
・熟練技能者の指導力強化、技能承継のための訓練、認定職業訓練
・海外関連業務に従事する人材育成のための訓練
・厚生労働大臣の認定を受けた OJT 付き訓練
・直近2年間に継続して正規雇用の経験のない中高年齢新規雇用者等( 45 歳以上)を対象とした OJT 付き訓練

II 一般訓練コース

・その他の訓練コース以外の訓練に対して助成

III 教育訓練休暇付与コース
・有給教育訓練休暇等制度を導入し、労働者が当該休暇を取得し、訓練を受けた場合に助成

IV 特別育成訓練コース
有期契約労働者等の人材育成に取り組んだ場合に助成
・一般職業訓練
・有期実習型訓練
・中小企業等担い手育成訓練  

V 建設労働者認定訓練コース
・認定職業訓練または指導員訓練のうち建設関連の訓練
詳しくは下記URL
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kensetsu-kouwan/kensetsu-kaizen.html

VI 建設労働者技能実習コース
・安全衛生法に基づく教習及び技能講習や特別教育
・能開法に規定する技能検定試験のための事前講習
・建設業法施行規則に規定する登録基幹技能者講習など
詳しくは下記URL
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kensetsu-kouwan/kensetsu-kaizen.html

VII 障害者職業能力開発コース
・障害者職業能力開発訓練施設等の設置等
・障害者職業能力開発訓練運営費(人件費、教材費等)
詳しくは下記URL

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000206010.pdf

個人事業主が受け取れる支援金には雇用関係のものが多い

上記のように、個人事業主でも受け取ることができる助成金には、新たに従業員を雇用する場合の助成金や従業員の雇用環境を改善するものが多いです。
また、人材開発支援助成金のように労働者の生産性を改善させることを目的にしたものも多く、日本が課題としている「長時間労働」や「労働者の生産性」を改善としたものが多いことがわかります。

つまり、個人事業主の皆さんが「従業員の労働環境を改善してあげたい」「新しく人員を増やして事業を拡大したい」と考えているなら、適用される助成金が何かしらあるかもしれません。

合計どれくらいの助成金がもらえるのか知る方法

助成金には複数の種類があり、Aという助成金をもらえば、Bという助成金がもらえないということはありません。ただし、常にアンテナを張って助成金に関する情報を仕入れることも難しいことだと思います。

そんな場合は外部のコンサルティング会社や社労士事務所などに問い合わせてみるのが一番だと思います。また、弊社では1分で合計どれくらいの助成金がもらえるのかを診断するページを設けております。
もちろん診断の利用や問い合わせは無料ですので、是非一度診断してみて、今現在どれくらいの助成金がもらえるのかをチェックしてみましょう!

助成金診断ツールはこちら

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