カフェを開業したいという人は多くいますが、事業として行うには採算や利益率を考えなければ行き詰まってしまいます。今回はカフェを運営するにあたって、利益率はどれくらいになるのか簡単に試算してみました。また、より効率的な経営には欠かせない経費削減や利益率向上で必要な視点についても考察しています。お店のコンセプトづくりも大事ですが、収益性についてちょっと目を向けてみませんか?

カフェ店の利益率の試算イメージ

かなりざっくりとですが、カフェ事業の1日当たりの利益率を試算してみます。

【前提】
・月に25日営業
・メニューはコーヒー(価格400円)のみ
・1日の来店客は90人
→1日の売上:3万6千円
・スタッフ3人とも7時間交代で毎日勤務、時給1,100円
→人件費:23,100円
・家賃(光熱費含む)25万円
→1営業日あたり:1万円
・原材料(コーヒー豆)の仕入れ価格はキロ1,000円程度
→1杯あたり豆10gを使用、すなわち1日の消費量は計0.9kg(900円)

経費には利益率の試算で大事な2つの経費があります。お店を開ければ必ずかかる「固定費」と、売上が出た(コーヒーの注文)ときに都度かかる「変動費」です。

ここでは1日の固定費(人件費+家賃)は33,100円、変動費は一杯あたり9円になります。
実はこの費用から、利益率だけでなく、黒字化する売上額(損益分岐点)がいくらになるのかもわかります。
まずは事業継続の前提となる損益分岐点を計算し、次に経営の安定度を測る利益率を計算しましょう。

〈損益分岐点の計算式〉
損益分岐点=固定費÷{1-(変動費÷売上高)}
→約34,000円(85杯分)

今回の前提では、来店客は1日当たり85人以上いないと黒字化できません。

〈利益率〉
{売上-(人件費+家賃+原材料費[コーヒー豆])}/売上
→約5.6%

前提ではコーヒーのみのメニュー構成のため、優良店では数%といわれる営業利益率より高めの値となりました。これはあくまで例としてとらえてほしいのですが、試算の際の注意点をいくつか説明します。カフェは日によって客数に偏りがあり、毎日平均して来店客があるとは限りません。また、立地によっては家賃が高くなり、固定費が収益を圧迫することも考えられます。周辺環境や人の流れなど慎重に調査・検討してから試算に入りましょう。

いかがでしたか? 架空の条件下で試算してみましたが、ご自身が開業予定のカフェのメニューや想定価格で試算して、シミュレーションしてみてください。

利益率向上には経費削減や事業戦略が大事

想定した運営方法ではカフェが赤字になってしまう場合、経費削減や利益率を高める施策が必要です。利益率を向上させるために以下の方法を検討しましょう。

  • 経費の見直し
  • メニュー開発
  • 差別化や他業態への進出

経費の見直し

無駄な経費を削減することで、利益率を上げて事業を軌道に乗せましょう。主に見直す点は以下の2つです。

  • 光熱費
  • 仕入先

光熱費はうっかりしがちですが、日々発生する費用なので必ず確認しておきましょう。電力会社の乗り換えなど、簡単な手続きをするだけで費用を節約することもできます。原材料のコスト削減は利益率アップになるため、仕入れ先を選別するのも大事です。

経費の見直しは、経営のしやすさにつながります。

付加価値の高いメニュー開発

コーヒー以外のメニューがあれば、客単価の増加が見込めます。設備やスタッフ次第で付加価値のあるメニュー提供ができれば、利益率を格段に向上できるでしょう。ただし、初期投資や管理費用が必要になるため、費用対効果をよく見定めるべきです。

また、2019年10月から消費税増税にともなう軽減税率も始まります。店内飲食の消費税は10%の増税になりますが、テイクアウトは軽減税率の対象で税率8%に据え置かれます。立地にもよりますが、ランチ需要など今までリーチしきれなかった潜在顧客へのアピールとして効果的でしょう。

オリジナリティや差別化でリピーターを増やす

黒字化が見込めたら、来店客数が利益率の向上に直結します。出店して数ヵ月も経てば新規の顧客は少なくなり、有名観光地でもなければ地域に流入してくる見込み客はわずかです。ここで重要になるのがリピーターの存在です。

リピーターを増やすには、来店動機となる独自性や差別化が鍵になります。コーヒー以外のメニューもさることながら、雰囲気や使いやすさなどの付加価値でお店のファンを増やして利益率を上げましょう。リピーターは集客コストがかからず、経営の安定にもつながります。また、地域に愛される店となればオーナーの誇りとなるのではないでしょうか。

まとめ

【カフェの利益率のざっくりとした計算式】
{売上-(人件費+家賃(光熱費含む)+原材料費)}/売上
→優良カフェ店とされる目安は数%以上

固定費と変動費がわかれば、利益率だけでなく、黒字になる売上額(損益分岐点)もわかります。事業の方向性が間違っていないか数値的に判断する目安にもなります。

  • 固定費=営業するだけでかかる経費(人件費+家賃)
  • 変動費=売上にともなう経費(原材料費)

→損益分岐点=固定費÷{1-(変動費÷売上高)}

【利益率向上のための方策】

  • 経費削減
  • メニュー開発
  • リピーターを増やす

経営を安定させ利益率を向上するには、光熱費や材料仕入れなどの経費の見直しや、利幅の高いメニュー開発、リピーター増加のための各種施策が必要です。

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