HACCPの認定範囲について

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国際規格HACCPに準拠したISO22000は、食品の安心安全に関するリスクマネジメントシステムです。食品製造業者ならばぜひ認証を得ておきたいものの一つです。

HACCPに沿っているISO22000は世界に通用するというのも忘れてはいけないポイントといえるでしょう。国際的な競争力を高めるためにも認定を受けておくことをおすすめします。

食品製造業の他にも畜産・水産業、農業でも認定を推奨したいISO22000ですが、それぞれどこまでが範囲となるのか見てみましょう。

畜産・水産

HACCPに従うISO22000の認定範囲情報を見てみると、畜産・水産業は「動物生産」とも呼ばれ、さらに「肉/乳/蜜蜂のための畜産」「魚及び海産物の生産というカテゴリーに分類されています。

畜産業で家畜を飼育するにあたって適切な衛生管理を施すことは非常に重要です。

なぜならば伝染病の予防や蔓延防止に役立ち、消費者に安全な畜産物を提供することにもつながるからです。ISO22000を取得するというのは、牧場内での微生物、化学物質、異物などの危険要因を洗い出し、防止するための管理ポイントを設定して継続的に監視と記録を行うことを意味します。

すなわち、生産段階でのリスク要因のコントロールを目標としています。同様に水産業でも捕獲した水産物を正しく衛生管理しなければ、食中毒等を引き起こす原因にもなりかねません。畜産業同様に生産段階でいかにリスクを抑制するかがポイントとなってくるでしょう。

農業

ISO22000の認定範囲情報を見ると、農業は「植物生産」とも呼ばれ、農業(穀類及び豆類を除く)と、穀類及び豆類の農業という2つのサブカテゴリーに分けられています。農場に病原菌や汚染などにさらされるリスクが潜んでいないかチェックし、そういった危険を阻止する方法を熟考することは、健全な農場経営に欠かせません。

その他、日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会が認定する有機JAS認証などを合わせて取得しておくことは、消費者に向けての何よりの安全アピールとなるのではないでしょうか。

食品製造

ISO22000の認定範囲情報では、食物製造カテゴリーはさらに4つのサブカテゴリーに分類されています。「腐敗しやすい動物性製品の加工」「腐敗しやすい植物製品の加工」「腐敗しやすい動植物及び植物性製品の加工(混合食品)」「常温保存製品の加工」というように分けられているのです。いずれのケースでも、とにかく「腐敗させない」ことが食の安心安全を守るためには欠かせません。

工場などの食品製造のプロセスでは、非常に多くの人が生産に携わっています。いつどこで食品に対する危害が発生するかは、誰にも予想できないことです。「この工程は安全だろう」と見くびらず、すべての作業におけるリスクを洗い出し、全行程を何らかの形で管理しようというのがISO22000の考え方なのです。

食品製造業がISO22000取得を目指すならば、まず手洗い等スタッフ一人一人が個人的にすべき工程を確認して日常的にきちんと行うよう衛生管理を行います。次に、食品製造における各工程で起こりうる危害を洗い出します。万が一、食品への危害が現実のものとなった時、どのような影響が出るのかを考慮し、管理レベルを選択します。モニタリングを行いながらの基本的な管理だけではなく、著しい被害が予想されるポイントに関しては重点的な管理を行うようにします。

以上のような作業工程の見直しと管理体制の強化には、当然ですがお金も時間も人的資本も費やさなくてはいけません。さらにはISO22000を取得したらそれで終了というわけではなく、その後も企業のリスクマネジメントシステムとして実際に運用していく必要があります。運用していく途中でシステムの不具合や消費者の新たなニーズを発見した場合には、絶えず修正を加える必要もあるのです。そこまでコストをかけても直接的に売上に反映があるわけではありません。そのため、導入に消極的な経営者もいますが、それはもったいないことです。長期的な視野に立てば、ISO22000を取得することで企業が受ける恩恵は計り知れません。「食品の安心安全に関する管理体制がしっかりしている」という信頼を社会的に得ることができるわけですから、より大きなビジネスチャンスを獲得する可能性も高くなるというわけです。

いかがでしたでしょうか。食品製造業は畜産・水産業、農業などとならんでISO22000を取得しておくにこしたことのない産業です。

食中毒、異物混入などのニュースはSNSであっという間に拡散されてしまうことも少なくない昨今、もし一度でもそのような事件を起こしてしまえば食品生産業者が受けるダメージは想像以上に大きいものです。最悪、廃業という可能性もあるでしょう。

そうならないためにも、ぜひHACCP準拠のISO22000に基づいた衛生管理を徹底することを強くおすすめします。

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