営業マンなら知っておきたい心理テクニック7選!顧客の消費心理をくすぶるテクニックとは

営業マンなら知っておきたい心理テクニック7選!顧客の消費心理をくすぶるテクニックとは

心理学と聞くとバブル期を駆け抜けてきた営業マンは「インチキじゃないか?チョンボでフリテンだな!」などと思われるかもしれないが、心理テクニックを活用した営業というのは大企業も導入しています。心理学は学問としても非常に発展しており、例えば経営学や経済学では最早切り離せないものとして大学の講義にも取り入れられています。例えば、成果主義。これは心理学から生まれた経営論です。

今回は、そんな心理テクニックの中から営業活動に有用な12の消費心理テクニックをピックアップしてご紹介していきたいと思います。

心理学とは相手を操るものではない!

はじめに言っておきますがそもそも売っている商品やサービスが悪いものを心理学で買わせようとするようなモラルを欠いた営業活動は推奨しませんし、結果は伴わないです。ここで言う心理テクニックは、「相手の心を意のままに操り、商品を買わせる」といったような魔術のようなものではないということをご理解ください。

どちらかというと、商品やサービス、あるいは営業マンたる皆さんに対して好意的な印象を持ってもらったり、そもそも門前払いになりそうなところをなんとか話を聞いてもらうために有効な手段です。

営業活動に使える心理テクニック7選

それではひとつずつチェックしていきましょう!

1.認知的不協和

認知的不協和とは、人が自らの中で矛盾点を見つけると不快感を覚え、それを解消するために動こうとするという行動心理学の用語です。

この認知的不協和論を端的に表したストーリーと言えば、イソップ物語の『すっぱい葡萄』です。

お腹を空かせた狐は、たわわに実ったおいしそうな葡萄を見つけた。食べようとして懸命に跳び上がるが、実はどれも葡萄の木の高い所にあって届かない。何度跳んでも届くことは無く、狐は、怒りと悔しさから「どうせこんな葡萄は酸っぱくてまずいだろう。誰が食べてやるものか」と負け惜しみの言葉を吐き捨てるように残して去っていった。
引用:The Fox and the Grapes

狐は頭の中では必死でブドウが食べたいと考えていながら、届かないとわかった時に諦めてしまいました。すると、「ブドウが食べてくて必死で行動をしたのに、諦めなければならない」という自分の「考え」と「行動」に矛盾があります。この矛盾を解消するために「あのブドウは酸っぱい」と自分の中で決めつけたのです。

このように人は考えと行動に矛盾が伴うとそれを解消しようと「行動」を「考え」に合わせたり「考え」を「行動」に合わせたりすることで自分の中の「矛盾」を解消しようとするのです。意地を張ったり負け惜しみを言ったりするのはこの認知的不協和が原因だと考えられています。

例えば、先に好意的な情報だけ取引先に提供して、デメリットは後から伝えたりすることで相手に「良い」と思わせておくことができます。一度「良い」と思ったものはなかなか頭から離れませんよね?

また、「小さなお願いをする」ということも非常に効果的です。極論ですが、「ちょっと醤油とって」などの小さなお願いを積み重ねていくことで、「なんでこんなやつのために醤油とったんだ?」→「自分はこの人に好意があるんだ(話が飛躍しすぎですが)」と思わせることができるので、最終的に大きなお願いまで聞き入れてくれるようになると考えられています。

2.ハロー効果

ハロー効果は非常に有名な話ですね。ハロー効果とは、人が持つある特性がその人となりを判断する材料になるというものです。

例えば、「メガネをかけていると真面目そうに見える」とか「笑顔が素敵だと優しそうに見える」というものがこれにあたります。

人は自分が知っている知識の中で物事を判断してしまいがちです。例えば、高級な腕時計をしていると、「この人は稼いでる。稼いでいるということは信用できる」といった風に相手に思わせることができます。

ビジネスにおいて、信頼してもらうということは非常に有利に物事を運ぶことができます。――もちろん、「見た目だけ」と思われてしまうと元も子もないのですが…。

3.カリギュラ効果

カリギュラ効果とは禁止されるとやってみたくなるという心理現象のことです。

「絶対に触らないで!」と言われて目の前に置かれると、是が非でも中身を読んでみたくなりますよね?これと同じで、人は禁忌を犯すことになぜか喜びを覚えます。

例えば、取引先相手に「いやぁ…本当は言ったらだめなんですけど、これ聞かなかったことにしてください!」みたいな伝え方をすると、「この人は秘密を教えてくれる!もっとそういうの聞きたい」と思ってもらうことができます。

特別扱いされたことに対する喜びと、本当は聞いてはだめなことを教えてくれるというカリギュラ効果が混ざって好意的に捉えてくれるのです。

――ただ、やりすぎは禁物です。「秘密」を教えすぎて「こいつ、どこでもペラペラ喋っているんじゃないか」と思われてしまっては信頼を失ってしまいますからね。

4.カクテルパーティ効果

カクテルパーティ効果とは、カクテルパーティの時に周囲が喋っている自分とは関係の言葉についてはあまり聞こえないが、自分と関係がある会話がされるとその会話だけが否が応でも耳に入ってくるというものです。

例えば、街の人混みの中で「○○!?(あなたの名前)」と聞こえてくると、ビクっとしてしまったり振り返ってしまったりしますよね?

「なるほど、営業活動の一貫としてカクテルパーティを開催して顧客を招待すれば良いんだな!」などと思われた読者諸君もおられるかもしれないが、そうではない。いや、開催してもいいけど、筆者のことも呼んでくださいよ?

例えば化粧品会社にテレアポをする時に「今こんなサービスがあります!」というのではなく、「今、化粧品会社様限定でこんなサービスがあります!」と言うと「ん?」と思わせることができます。FAXやメールで営業する時にも同じように、「○○向け」といった相手に当てはまりそうなことを送ると効果が高まります。

5.バーナム効果

バーナム効果は血液型占いでも有名になった効果のことです。

「A型は几帳面」なんの根拠もありませんが、几帳面な部分なんて誰にでもあります。「AB型は変わっている」誰にでも変わっている部分の1つや2つあります。

バーナム効果とはこのように、誰にでも当てはまるようなことをあたかも見透かしているように言い当てられることで「自分だけに当てはまっている」と錯覚してしまう効果のことを指します。

占い師はこのバーナム効果を頻繁に使います。

あなた、猫を飼っていますか?」――この質問が当たっていれば「この人、なんで私が猫飼ってることわかったの!?」となります。仮に外れていたとしても「良かったわ。あなた、猫飼ってたら1週間後に大変なことになっていたわ。だって、この水晶玉に浮かび上がっているもの。あなたが猫に大怪我させられる姿が。」と言えば、「えぇ!?そうなの!?良かったぁ~。」と、占いが外れたことなんて忘れてしまうのです。

営業活動でも、「今、採用活動でお困りでありませんか?」とか「もしかして、古いコピー機使っているんじゃないですか?」みたいなトークの入り方をすることで相手の興味を引くことができます。

6.予言の自己成就

予言の自己成就とは、噂話や思い込みであっても、人がそれを信じて行動することで、人はその噂話や思い込みを実現するように動くというものです。これは、ラベリング効果と呼ばれることもしばしばあります。

このラベリング効果の有名な事件としては、豊川信用金庫事件があります。1973年当時をご存知の方は覚えておられるのではないでしょうか。ちなみに筆者は生まれておりませんので、当時の様子は知りません。

この事件は、豊川信用金庫に就職が決まった女子高生が友人をからかう目的でのとある発言を発端として始まった。「信用金庫は危ないよ――。」もちろん、銀行の経営状況を表したものではなかった。――が、この会話をとある買い物帰りの主婦が聞いていた。主婦は本気で信用金庫の経営状態が危ないと考えてしまったのだ。これがいけなかった。この時に女子高生に「危ないってどういうこと!?」と確認していれば――。パニックになった主婦は信用金庫の付近に住む親戚に電話をかけ、問い詰めた。「信用金庫が倒産するって聞いたけど、本当?」親戚は曖昧な返答をしたのだろう。「そんな話は知らないけど、調べてみよう。」この主婦の勘違いから出た「デマ」は美容室、タクシーの運転手、さらにはアマチュア無線愛好家の耳に入りまたたく間に街中に拡散していった。

「信用金庫は危ない。」「潰れるからお金を引き出しておかなければならない。」人々は「そんなバカな」と考えながらもうっすらとその危機感を感じ始めていた。この後、「職員の使い込みが原因」といった二次的なデマが広がることとなる。二次デマが広がると、「いよいよ話が現実味を帯びてきた」と住民が動き出すことになる。住民たちは銀行に預金していた自分たちのお金を次々と引き出し始めた。

結局、倒産まではしなかったが、「信用金庫は危ない」という状態に陥り、事態を重く受け止めた日銀が沈静化を図った。

このように、人は本気で思い込んだり信じたりすると、その思い込みのを実現するために自然と動いていくと考えられています。経営者諸君には愛読者もいらっしゃるかもしれないナポレオンヒルの「思考は現実化する」はあまりにも有名な成功哲学だ。この本は筆者も聖書のごとく何度も読み込んだが、「自分は成功者である」と信じ込むことで、それがだんだんと現実となってくるという内容のものだ。思考が現実になっている。素晴らしい。

だが、信じ込むということは難しい。筆者としてもナポレオンヒルの導き出した成功哲学に従って「自分には彼女ができる」と思い込もうとしているが、なかなか自分を騙すことはできない。

7.好意の返報性

好意の返報性とは至って単純な心理論で、相手がなにかをしてくれたら「こちらもなにかお返しをしなければならない」と思ってしまうというものです。

例えば、皆さんはイケメンという動物をご存知だろうか。伝説によると、彼らは2月になると女性からチョコレートをもらうそうだ――。2月にチョコレートをもらったイケメンは、女性になにかお返しをしなければならないと思うらしい。なんとも義理堅く賢い動物だ。

冗談はさておき、誕生日をお祝いしてくれた友達の誕生日はお祝いしにいかなければと感じるように、ビジネスのシーンにおいても好意の返報性は発動する。

例えば、筆者がコンサル会社の営業時代によくやっていたのが、あるプロジェクトの少しだけ無償で手伝うというものだ。これによってコンサルという「契約して何をしてくれるのかわからない」という営業の壁を壊すこともできるため、なかなか効果が高かったと記憶している。

相手のなにかを知りたければまずは自分が裸になるように、相手になにかしてほしければこちらから何かをしてあげることが大事だ。――もちろん、見返りを求めてはいけないのだが…。

ということは、1月に男性から女性になにかをあげる日をイベントとして設ければ我々にもチョコレートをもらうチャンスが訪れるのではないだろうか――。やめておこう。

まとめ

さて、ここでは厳選して心理テクニックをご紹介してきたが、皆さんの営業活動の参考になりそうなものは見つかりましたでしょうか?

ちなみにこの記事でも、心理テクニックを使用している。「マジックナンバー」というやつです。人は「7」という数字を好む傾向にあると言われています。「心理テクニック7選」のほうが「心理テクニック8選」よりもなんだか魅力的な感じがする――。

このように心理テクニックは以外と日常に見え隠れしているもので、どんなものなら心に刺さりやすいかはその人の性格や状況によって変わってくる。他の心理テクニックも面白いものばかりなので興味があれば是非とも調べてみてほしい。

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